伝統的製法で造られるオレンジワインの元祖ともいうべき製法『ラマート』灰色がかったピノ・グリージョを皮ごと48時間醸して造る琥珀色のワイン。ブドウの強さとブドウ本来の味わいを楽しめるワインです。

「ラマート」とはイタリア語で「銅色」という意味で、ピノグリージョの果皮の色が出て濃いきれいな銅色から琥珀色、玉ねぎの皮のような美しい銅色を帯びた色調になります。ピノグリージョの葡萄を赤ワインの醸造方法で醸し、低温で長めのスキンコンタクト(10-15℃で48時間)することによって淡い銅色のワインが産まれます地元フリウリではこれを「ラマートワイン」と呼びます。マストと共に醸したことによって生まれる、しっかりとした複雑味のある香りは蜂蜜やナッツなどに加え、バタースコッチ、紅茶、トースト香のニュアンスが感じられます。ドライでバランスのとれた味わいで柔らかな酸があります。アフターにはミネラル感が残り長い余韻へと続きます。


「オレンジワイン」と言われて納得する色合いです。色調はラマート(銅色)というよりは、もっと明るくした透明度のあるオレンジ、澄んだニュアンスがあります。香りは少し鉄分などの血の香りがありペアリングする料理が思い浮かびます。最初は華やかな白桃などの香りがあり、時間がたつにつれて蜂蜜の香りが上がってきます。ドライな辛口で醸しゆえのブドウの旨味や強さ、タンニンも感じられます。1日目はフレッシュ感を、2日目は初日には感じられなかったブドウの強さを、3日目からはまだまだ上がってくるワインのポテンシャルを楽しめるワインに仕上がっています。グラスワインで提供すればインパクトはもちろん、日々変わる味わいを見せるので、お客様も楽しめるワインになっているのではないでしょうか。


La Bellanotte Contelucio 18 ベッラノッテコンテルーチョ

  • 商品コード41849

La Bellanotte Contelucio 18 ベッラノッテコンテルーチョ

商品備考1 商品コード:41849
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La Bellanotte Contelucio
 ベッラノッテコンテルーチョ 

灰色がかったピノ・グリージョの皮ごと醸して作る、琥珀色のワイン。キャラメルやナッツ、栗、蜂蜜、バタースコッチ、紅茶など複雑で高い香りを持ち、口当たりは柔らか。リッチでしっかりしたボディーと風味があります。10-15℃で48時間マセレーションしエキスを抽出。その後ソフトプレス。50%は500ℓのフレンチ樽(新樽と古樽)で発酵、12 か月熟成。50%はステンレスでアルコール発酵、12 か月熟成。瓶詰めの直前にアッセンブラージュし、18 か月以上瓶内熟成。

コルクの種類: 天然コルク。

  • 生産者: ラ・ベッラノッテ-La Bellanotte 
  • 地域:フリウリ・ヴェネツィアジュリア州
  • アルコール度数: 13%
  • タイプ: オレンジワイン
  • 品種: ピノ・グリ-ジョ 100%
  • 熟成: 50%は500ℓのフレンチ樽(新樽と古樽)で発酵、12 か月熟成。50%はステンレスでアルコール発酵、12 か月熟成。瓶詰めの直前にアッセンブラージュし、18 か月以上瓶内熟成。
  • 飲用適温: 12-14℃

  • ワイナリー情報:

    スロヴェニアとの国境近く、イソンツォ河に沿った谷間のフリウリの偉大な白ワインの産地であるフリウリ・イソンツォDOCと、それに隣接した名前の通りなだらかな丘が広がる産地であるコッリオDOCをまたぐ位置に、ラ・ベラノッテはバセッリ屋敷と美しいブドウ畑を所有します。このエリアはフリウリの白ワインの大地とも呼ばれ、ワイン造りに非常に恵まれた環境です。

    ラ・ベラノッテを主に指揮するのは、トスカーナ出身のオーナー パオロ・ベナッシ氏。スロヴェニアへ車を飛ばしてカジノを楽しんだり、週末はトスカーナに戻って夜遊びを楽しんだり。まるで昔この屋敷に住んでいたといわれるルーチョ公爵の現在版を思わすような、人に伝わる熱いエネルギーと新しいアイディアに溢れた人物です。もう一人のオーナー クリスティーナー・ヴィシンティンは、フリウリ出身で地元の村長も努める傍らワイナリーで働いており、後ろでワイナリーをしっかりと支えています。

    ワイナリーの歴史は、パオロとクリスティーナの二人の祖父の友情から始まります。イソンツォ河付近は第一次世界大戦時、イタリアとオーストリア軍の戦場となった場所でもあり、イタリア国内でも最も被害を受けた場所です。戦時中にパオロの祖父、エンゾはフリウリで兵士として過ごし、戦後、新たにこの地を訪れます。その時にたまたま訪れたのが、クリスティーナの祖父、アントニオが所有していた、この美しいワイナリーです。無造作に置いている「Vino per i Italiani~イタリア人の為のワイン」と書かれた樽を見たその瞬間に二人の熱い友情が始まり、それは一生涯続くものとなります。その後も長い時を経て、トスカーナとフリウリの二つの家族の友好は深まり、うちに本格的なワイン造りもスタートします。そして1985年、ついにラ・ベラノッテという名前で正式にワイナリーが立ち上がりました。

    10haの畑をパオロに案内してもらうと、たくさんの面白い遊びや試みが見受けられます。樹齢100年を超える古いブドウ畑があるかと思えば、彼がお昼に食べる野菜畑や果物の樹木なんかも植わっており、自慢げに畑を説明してくれます。大学で建築を学んだパオロ。醸造所は彼の卒業制作で設計したものだとか。ラベルの美しい絵画も、彼の画家の友人が畑をイメージして描いたものです。卒業後はワインの世界へ転身し、醸造を勉強します。その過程で知り合った、ラ・ベラノッテの醸造家アンドレア・ディ・マイオを巻き込んだのもパオロです。

    ラ・ベラノッテのスピリットは、自然の力を尊重したワイン造りです。BIO認証は取っていませんが、無農薬や最低限のSo2の利用など有機農法を多く取り入れたワイン造りが行われています。
    パオロの言葉でいうならば、"偉大なワインのうしろに物語や詩情(Poesia)がないものなんて存在しない。それがなければ、ただの平べったくて味気ないワインになるのさ。"
    ラ・ベラノッテのワインの味わいには、フリウリの大地の恵みと文化の奥に、こうした二つの土地をまたぐ友情と物語が感じられます。

    ブドウ畑はイソンツォ河に沿って位置し、土壌も河川の形成でできたものです。ブドウ畑には様々な土壌が存在しますが、基本的には川の流れで丸くなった小石を多く含む石灰岩浸食土壌です。上層部は水分が逃げやすいが、鉄分を含む赤石と約1mに及ぶ粘土質に近い地質は地下に雨水を多く溜め、干ばつからも免れます。この鉄質コロイドの凝固物の存在が植物に素晴らしい影響を及ぼします。
    イソンツォやジュディリオの長いエリアの土壌は白い小石が多く見受けられる沖積層です。この土壌は浸透性に富み、空気をよく含み、酸化によって生まれる腐植土が混じります。水分は逃げやすく、時には灌漑を引き起こし、時には肥料を与える必要性も出てきます。このように植物に難しい環境が故、ブドウの成長が制限され、逆に濃縮したブドウの特徴が最大限に現れてきます。