フランチャコルタとプロセッコ
イタリア二大スプマンテを様々な場面で使い分け!
~フランチャコルタとプロセッコの違いって?~
イタリアのスパークリングワインといえば、
ロンバルディア州のフランチャコルタとヴェネト州のプロセッコ。
各々の味わいや香りの違いによって合わせるお料理や場面が違ってきます。
【ソムリエの勉強でスプマンテについて軽く勉強したけど、飲食店スタッフとしてもう少し深く掘り下げていきたい…】という方、
こちらの記事を是非ご覧になって活用していただけたらと思います。
■製造方法のちがいについて■
〜フランチャコルタの製造方法と味わい〜
フランチャコルタはシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵。
フランスシャンパンのイタリアバージョンといっても過言ではありません。
近年では【最上級イタリアスパークリングワイン】としてその地位を確立しているのはイタリアン料理店を営んでいる方であれば誰もが知っているでしょう。
実はフランチャコルタD.O.C.G.に認定されたのは1961年のことであり、他のD.O.C.G.ワインと比べると比較的新しい産地なのです。
それであるというのにワイン業界で短い年月でこんなにも人気を博しているのは、やはりその味わいにあります。
ピュアでチャーミング、だけれど凝縮されたフランチャコルタの果実味は、飲む人の嗅覚・味覚を幸せにさせるような味わい。
さらにシャンパーニュよりも少し残糖量が多いフランチャコルタは老若男女問わず好まれる口当たりになっており、抜群の飲みやすさです。
瓶内二次発酵の製造方法によるブレッドを思わせる香ばしい香りや、クリアでスマートな酸味とバランスのとれたミネラル感は、塩味のある前菜や魚介類全般のお料理にも合います。
そのエレガントさゆえに繊細で上品なコース料理を提供するようなリストランテには切っても切れない関係にあるでしょう。
何故こんなにもバランスのとれた素晴らしいスプマンテが誕生したのでしょうか?
それはフランチャコルタをつくる土地と気候が関連しています。
このフランチャコルタをつくる上で必須なのが近くに広がるイゼオ湖という湖です。
(イゼオ湖 Lago d'Iseo)
過去に氷河の浸食作用によって残された湖であるこのイゼオ湖とその周辺はそのあと様々な土壌が積み重なってできた氷堆積土壌となっており、非常に水捌けのよい土地となっています。
また、イゼオ湖が生み出す温暖な気候が北からの冷涼な風と相まって独特な微気候をつくり、朝と夜の寒暖差の発生によって、上質なスプマンテをつくる上で必要なピノネーロやピノビアンコ、シャルドネなどの栽培・成熟に適する土地となったのです。
~プロセッコの製造方法と味わい~
プロセッコの主な製造方法はシャルマ法です。
中には瓶内二次発酵のものもあり、その場合はRifermentazione in bottiglia と表示されますが、シャルマ法のプロセッコのほうが圧倒的に多く、且つよく知られているでしょう。
スプマンテからフリッツァンテまで、非常に使い勝手のよいプロセッコ。
大型タンクによる製造なので瓶内二次発酵のようなパンドゥミの香りは無い反面、豊かで華やかな果実味・フレッシュフルーティな香りが特徴的です。
また、そのフルーティな香りはプロセッコに使用されるぶどう品種からも仄かに感じられるでしょう。
小粒な白葡萄であるグレーラというぶどう品種はプロセッコをつくる上で欠かせない主体品種です。
もぎたての果実がもつジューシー・フルーティさ、フレッシュさのような芳香が特徴なため、ぶどう由来の香りを残すシャルマ法とはとても相性がよく、瓶内二次発酵ワインとはまた違った華やかで素晴らしいワインが出来上がります。
プロセッコを作る主要なワイン産地のなかに、2つのD.O.C.G.があります。
ひとつはD.O.C.G. Conegliano Valdobbiadene Prosecco。
コネリアーノヴァルドッビアーデネ地区は温暖で粘土石灰質で砂が混ざる土壌です。
様々な土壌のミネラル感を引き継ぎながらも白い花のような可憐さをもち、凝縮された果実味による濃い一口と余韻のキレの良さが印象的なワインです。
もうひとつは、希少な生産割合をもつD.O.C.G. Asolo Prosecco。
スプマンテタイプはBrutからDemi Secまで、フリッツァンテタイプはSeccoからAmabileまで甘辛口のバリエーションが豊富です。
こちらもシャルマ法による製造が大半であり、カジュアルフレッシュでコネリアーノより爽やかな味わいとなっています。
コスト的にも味わいもカジュアルなプロセッコですが、なかにはより上品で少し背伸びをしたようなプロセッコもあります。
コネリアーノヴァルドッビアーデネプロセッコスペリオーレの中でも、カルティッツェ(Cartizze)と呼ばれる単一畑名があり、市場に出回る数もD.O.C.G.ワインやD.O.C.ワインよりかは少なく、お値段も多少張りますが安酒プロセッコの概念を覆す味わいのワインですので物珍しさや上品な魚料理などに合わせる用として持っておくのもいいかもしれません。
■使い分けと食材のペアリング
上記のとおり、フランチャコルタが上品と繊細さをもつお料理・ゆったりとした空間で味わうコース料理などに使われるようなフォーマルタイプ、プロセッコはデイリーワインとして、ランチのコース料理やカジュアルパーティなどにぴったりなハイクオリティなコストパフォーマンスの高いワインの位置付けとなるでしょう。
フランチャコルタのトーストの芳香とミネラリー・繊細で口当たりの滑らかな味わいは、塩味をもつ前菜やチーズのようなコクと独特の旨味をもつ食材、甲殻類・魚介使ったメイン料理に最適です。ロンバルディアのミラノ産のSalameやヴァルテッリーナ産の牛肉生ハムであるBresaolaは特に濃厚な塩味がありますのでフランチャコルタとの相性はぴったりです。
Salame
Bresaola
また、女性に人気であるパスタフィラータ製法チーズのなかでも、独特な弾力とモッツアレラに似たフレッシュさをもつProvoloneValpaanaは、フランチャコルタのパンドゥミの香りと味わいに非常にマッチするので、お料理に取り入れて提供するとデートの場や女子会も盛り上がることでしょう。
加熱してパンとともにいただくようなシンプルな料理としてもとても美味しいチーズです。
Sarde in Saor
ホワイトアスパラ
ヴェネト州の郷土料理でもあるRisi e Bisi(グリーンピースの煮込みリゾット)は、グリーンピースの旨味とリゾットの重たすぎない味わいはプロセッコとともにランチでいただけばオシャレな時間を過ごせること間違いなしでしょう。
Risi e Bisi
フランチャコルタ同様、プロセッコは旨味のあるチーズにもペアリングが可能。
いつものシーザーサラダに熟成させたAsiagoのチーズをかけてプロセッコといただいたり、フレッシュタイプのものはサンドイッチの具として提供すれば、女性客の集客にもつながるでしょう。
Asiago
いかがでしたでしょうか。
プライベートで飲むには自分の好みで選べますが、どういったお客様を迎えたいか、どういった料理を提供したいかによってワインの選択は非常に重要になってきますので、是非この記事を参考にしてご活用いただけたら幸いです。
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商品備考1 | 商品コード:6424 |
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商品備考1 | 商品コード:75900 |
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商品備考2 | カデルボスコフランチャコルタ |